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    • 【Google I/O 2024】FirebaseのApp HostingとData Connectについて

    • 2024年10月30日
    • Firebase
    • Google Cloud

はじめに

Google I/Oは、Googleが毎年開催する開発者向けのカンファレンスです。主に新しいテクノロジーやプロダクト、ソフトウェアの発表が行われ、特にAndroid、Firebase、クラウドサービス、AIなどの最新の機能やツールが紹介されます。そんなGoogle I/Oが2024年の5月に開催されたので、そこで発表されたFirebaseについての新機能について調べてみました。

Firebaseは、Googleが提供しているクラウドベースのアプリ開発プラットフォームです。これを使うと、開発者は簡単に高品質なアプリを素早く作れるようになります。リアルタイムデータベースやホスティング、認証、分析、リモート設定など、いろいろな便利なサービスがそろっていて、特にモバイルアプリやウェブアプリをサクサク作ったり、どんどん大きくしていくのにピッタリです💡

今回Firebaseの発表では、AIを活用した「Firebase Genkit」やAngularとNext.jsを使った動的コンテンツの配信ができる「App Hosting」、FirebaseからRDBが使用できる「Data Connect」といった新機能が登場しました。その中でも「App Hosting」と「Data Connect」について紹介します。

※ この記事で紹介する機能はBeta版であり、今後変更される可能性があります。

この記事を読んで欲しい人

  • Firebaseの新機能について知りたい人
  • AngularとNext.jsで動的なコンテンツを配信したい人
  • FirebaseからRDBを使用したい人

App Hosting

概要

App Hosting

Firebaseは以前から、Firebase Hosting ※ というホスティングサービスを提供しています。今回発表されたのはFirebase Hostingではなく、App Hostingという新しいサービスです☺️

新しく発表されたApp Hostingは、従来のホスティング機能に加えてアプリ全体のデプロイや運用を効率化し、フロントエンドからバックエンドまでの連携を強化するサービスになっています✋

※ Firebase Hostingは静的ファイルのデプロイや配信が可能で、FirebaseのCloud FunctionsやGoogle CloudのCloud Runと組み合わせることで動的コンテンツも提供できるサービスです。

特徴

  • プレビュー版
  • AngularとNext.jsをサポートし、SSRに対応

    →Next.jsのISRが動くという記事※もありました。ISRが動作するホスティングサービスは少なく、Next.js公式のVercelとAWSのAmplifyくらいだったので、App Hostingでも動作すると嬉しいです。

    Firebase App HostingにNext.jsがデプロイされる仕組み

  • Google Cloudと連携

    → Cloud Buildで構築、 Cloud Runで配信、Cloud CDNでキャッシュに保存、Cloud Secret ManagerでAPI キーなどを安全に保護できます。

  • Firebaseのコンソールからビルドやモニタリング
  • GitHubと連携

    → CI/CDを構築し、GitHubにコードをpushすると自動デプロイが行われます。

導入方法

  1. GitHubのリポジトリを指定する
  2. ルートディレクトリと本番環境で使用するブランチを指定する

これで導入完了です。その後ドメインの変更や使用状況の確認が可能です。

所感

内部で複数のGoogle Cloudサービスと連携するとなると、Firebase Hostingに比べて少し複雑になるかもしれません。

静的コンテンツやシンプルなサービスを作るなら、Firebase Hostingが手軽で良い選択だと思います。

一方で、AngularやNext.jsを使って動的なコンテンツを配信したいなら、Google Cloudとの連携や自動デプロイが簡単にできるApp Hostingを使うと便利です💡

Data Connect

概要

Data Connect

Cloud SQLのPostgresと連携して、FirebaseからRDBが使用できるサービスです。これまでFirebaseではFirestore, Realtime DatabaseというNoSQLのDBしかなかったため、RDBが使用できるのは嬉しいです☺️

特徴

  • 限定公開のプレビュー版

    → 使用には申請が必要で、申請後しばらく時間がかかります。

  • 料金について

    → Data ConnectとCloud SQLの両方で発生します。

    → 無料枠は三ヶ月間

    → Cloud SQLではリージョンやマシンタイプによって費用が増えていきます。

  • データの書き換え方法

    → GraphQL

導入方法

※ 限定公開のため触れず

所感

FirebaseでRDBが使えるのは嬉しいですが、内部的にGoogle Cloudのさまざまなサービスと連携するため複雑になります。料金もリージョンやインスタンスタイプによって異なり、常に無料枠のあるFirestoreと比較すると高くなりそうです🤔

Firebaseは個人開発など気軽な用途でも使用されていますが、その用途ではFirestoreの方が向いていると思いました。また、RDBを気軽に使用したい場合ならSupabaseなども良さそうかなと思います。

まとめ

今回のGoogle I/Oで発表されたFirebaseの「App Hosting」と「Data Connect」について調べてみました。

Next.jsなど流行りのフレームワークとの連携やRDBの提供など、アップデートの方向性としてはとても良いものでした。

しかし「App Hosting」と「Data Connect」は内部的にGoogle Cloudに依存する機能であり、Firebase単体でのアップデートではありませんでした。今後Firebaseを使う開発者には、今まで以上にGoogle Cloudの知識が求められていくかもしれません🤔

RDB版Firebaseを謳うSupabaseというサービスでは比較的シンプルにPostgresが使用できます。Firebaseでも同様にFirebase単体での利用しやすいアップデートを今後期待したいです💡

さいごに

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この記事を書いた人 : ブログチーム

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